日本、オーストラリアなど核兵器を持たない12カ国による「軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)」の第8回外相会合が12日広島市で開かれ、核兵器の廃絶に向け「広島宣言」が採択された。宣言は、核戦力を増強している疑いがある中国などを念頭に、「深い懸念」を表明し核兵器の削減を求めた。

 しかし、深い懸念を表明しようがしまいが、核保有国の核兵器は廃絶される筈が無い。このような会合は、ピストルを持つ人との交渉を有利にする為に、ナイフを磨くような行為であることを忘れてはならない。諸外国は、多少の外交的利益を得るためのもの程度に考えて参加している筈である。将来例えば経済危機が核保有国に起こった場合、大きな負担を非核保有国に強いることになるだろう。それを如何に避けるかを、裏で相談すべきである。結論は、出来るだけ短時間に核兵器が持てるポテンシャルを持つこと、そして、それらが核保有国の攻撃により完全には破壊されない様にすべきである、の二点になる筈である。つまり、相談する程の難問ではないのである。

 非核保有国が核保有国と対峙する方法は核兵器保有ポテンシャルしか無い。従って、安倍総理はオバマに高濃度プルトニウムを返還するような約束はすべきでなかった。オバマから要求があっても、「あなたの国が核兵器を全廃した時にあなたの国に売却(返還)します」と言えば良いのである。現実的な防護力を相手に返還して、「尖閣諸島は安保条約の対象である」という空のことばを貰うのは、愚かなことである。(注釈)

 この様なことは、少しばかりの知性のある人間には常識の筈である。塩でも砂糖でも、水の中に入れば拡散するのが、人類が得た最大最高の科学的法則「エントロピー増大の原理」が教えることである。核兵器を含むあらゆる知識や技術は拡散するのが自然であり、それによるかよらないかは判らないが、人類が死滅するのも自然である。中国や米国の人々より先に日本人が死滅して、温暖な日本列島が彼らの住処になっても、核関連技術は放棄した方が良いと思うのなら何も言う必要はない。しかし本音はそうではなかろう。 

 「成長の限界」などの書物から学ぶまでもなく、70億人を超える人を養うだけの力は、地球と太陽系には無い。地下資源という貯金が少なくなるに従って、世界の核保有国は歴史問題とかいう判りやすい無粋な方法で、或いは、不公正な行為の法的処罰という英米独特の判り難い方法で、“日本潰し”を画策するだろう。オレンジではなく、バナナとでも呼ぼうかと今頃考えている筈である。


注釈: ただし、空しいと判明するまでは、約束は生きる。柳葉敏郎が演じる宝くじ(LOTO7)の宣伝を味わうべきである。